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はなのいえ

はなのいえのパーマカルチャ

自然と人間がより良く共存する環境デザイン

パーマカルチャーとは、パーマネント(永久な)、アグリカルチャー(農業)、カルチャー(文化)を組み合わせた造語でオーストラリアのビル・モリソンらが提唱した自然と人間が継続可能な環境をデザインする手法です。

現在、私たちは自然の恩恵を受けるだけでなく、その力を再生し、さまざまな生命と共存することに意識と知恵、そして技術を傾けることが求められています。パーマカルチャーは、その土地固有の自然の性質をよく観察し、伝統的な農業から知恵を学びつつ、そこに化学的な技術や知識を組み合わせ、豊かな生態系と高い生産性を生み出し、新たなライフスタイル、さらには経済的な自立した社会まで生み出していこうという実践です。

アスタムの「はなのいえ」は、ネパールでパーマカルチャーを実践してみたらいったいどうなるのか?その実際的な試みとして開始されました。

パーマカルチャーは私たちの教科書です。今、農場に取り入れているパーマカルチャーの手法を紹介していきましょう。

混栽法

混栽法

多種の野菜を同じ畑に作付します。間には虫を防ぐためのハーブやねぎ、にんにくなどを、窒素を多く含むマメ科のクローバや耕起するコンフリーも利用しています。混栽することで野菜の種類を虫が認識しにくくなり、虫から野菜を守る効果があります。さらに収穫時期が続くので畑にはいつも緑があり、1年を通して美しいベジタブルガーデンになっています。

バイオガス

バイオガスづくり

地下の発酵槽に人のトイレも直結していますが主原料は牛糞です。ここからは、完熟した液肥とスタッフの休憩場所の料理用のガスが得られています。トイレは水洗で発酵槽に直結し、分解する過程で病原菌も死滅します。得られたガスは、炊事の為の木の伐採量を減らし、また森での重労働の仕事を減らします。 あらゆるところに良い効果をもたらす、パーマカルチャーのお手本のようなもの、それがバイオガスシステムです。

水牛の飼育

水牛の飼育

水牛は、ミルクその他の加工物のバター、ヨーグルトを授けてくれ、またバイオガスの主原料である牛糞を安定的に提供してくれます。毎年生まれる子牛は現金を得るための収入源になります。

養蜂

養蜂

養蜂は、ハチミツを得るためと受粉のためにしています。養蜂は、農業以前の採集狩猟の営みの姿を持っていて、蜂は、自然、特に森の恵みを農場に運んできます。蜂に向き合うとき、農業以前、自然と直接向かい合っていた時代の人の心も蘇るように思えてきます。

ソーラーシステム

ソーラーシステム

温水は、ソーラー(太陽エネルギー)を利用しています。電気として一部のみ使用していますが全面的なソーラー発電には至っていません。アスタムは、発電に利用する小川もありません。

水は、はるか15km離れた沢から引いていて、そのくらい水に乏しく風力発電をするほどの風もない地域のため、唯一の可能性は太陽エネルギーです。

貯水槽

水貯蔵

水は、15km離れた沢から限られた時間帯だけ引け、その水を地下タンクに貯め使用しています。水を確保するためのもう1つの方法は、雨水です。「はなのいえ」では雨水を地下タンクに貯め、農業や生活用水としても使用しています。水は作物、飼育、生活になくてはならないもの。アスタムは水に乏しく安定的に確保が難しい地域ですが、雨を貯蔵する事で今まで以上に作物を育てる環境を整えることが可能になりました。

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